特別企画9・岩泉線に乗る




岩手公園の石垣。
 盛岡

 早坂高原経由で盛岡に到着。台風は既に通り過ぎた様子だったが、列車のダイヤの方は確かに乱れていた。
 面倒なのでこまちを使って帰ることにする。時間があったので盛岡市内を回ってみた。

 確か盛岡にいた頃の道徳かなんかの教科書に石割桜の話が載っていた。石割桜は昔、火事で焼失しかけたが誰かが体を張って守り、世話をして、翌年奇跡的に新芽を吹いたというまるでプロジェクトXに出てくるような話だった。確かにあれだけ大きな石を割って生えているくらいだから並の生命力ではないんだろう。坂口安吾は「桜の下には死体が埋まっている」と言ったが、もしかしたら本当に埋まっているのかも知れない。かといって石割桜の下を本当に掘り返したら多分警察に捕まるんだろうが。

石垣崩落。

その石垣。

石割桜。

どうやら本当に割ってます。

原敬像。

混雑している店。それを撮る僕。

深夜バス運行→

まだ深夜バスを名乗るには甘い。ってか路線バスだし。

キン肉マンが双手をあげて。

南部せんべいを焼く宇宙人。

「とんでもないわ!」。!マークに惹かれます。何の店か。

1番売り場が二つ。「ここもよく当たります」って。



私の家に行きましょう。
 啄木の家

 石川啄木は岩手県出身である。その新婚当時の家が盛岡市内に残っているので行ってみた。「トリビアの泉」で見たが、啄木は見かけによらずなかなかワイルドな私生活を送っていたそうだ。そういう比較的ネガティブな事実を知ると、天才に対しても意外な親近感が湧く気がするのだが、そう感じるのは僕だけだろうか。

 さすがと言うべきか、啄木の住んでいた家は保存状態が良かった。去年見た大社駅と同じくらいの状態の良さだったと思う。ちなみにここもトイレをキレイにしていた。建築物を保存するときの基本はトイレを良くすることなんだろうか。奥が深い。

こっちですか。

啄木の家前。

普通にかかってる表札。

啄木の家見取り図。

父母妹の部屋。

ここですか。

わが四畳半。

あなたの四畳半ですか。

縁側。

トイレは水洗。


 最後に啄木宅のトイレでオチっぽくなってしまったが、一応これで岩泉線をめぐる旅は終わりである。
 隣県であるにもかかわらず、乗るのに難儀する、まさに「近くて遠い」岩泉線。しかし、存在意義の薄いローカル線も逆に考えるとなかなか行くことのできない貴重な世界と言えるのかも知れない。近年、鉄道を取り巻く情勢は確実に厳しさを増しているが、F-1にミナルディのようなチームがあるように、そして出来杉君がいてのび太君がいるように、ちょっとくらいならこういう路線があってもいいのではないか。その方が面白いし、逆に健全なようにも思える(経営的には大変だと思うけど)。そういうわけで全国のマイナーなローカル線の存続を願いつつ、今回のまとめとしたい。
 

おしまい



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